先進都市視察研修・報告書

 

○視察議員名 

会派視察(会派みらい)宮沢祐一郎、片桐益夫、田中福一、

高橋克博、槇森正敏、中崎孝俊、桜田真人

 

○期間   自 平成18103日(火)

       至 平成18106日(金)

 

○視察地及び視察研修調査事項の概要

 

◎佐川町  まちの概要について

     コンビニエンス・ホールの概要

     (1)「桜座」の運営内容について

◎各務原市 まちの概要について

     行財政構造改革「包括的アウトソーシング」について

◎大野町  まちの概要について

     美しいまちづくり条例の概要

(1)       ポイ捨てと、ペットの糞害防止について

◎丸森町  まちの概要について

     グリーンツーリズムの取組みについて

(1)       丸森町農業創造センターについての概要

(2)       自然と農業を守る連絡会議の内容について

 

 

視察項目1、佐川町  まちの概要について

      コンビニエンス・ホールの概要

      (1)「桜座」の運営内容について

1・視察日時  2006年10月3日(火)

2・視察内容

高知県「佐川町」 人口15千人、

         面積101,21平方キロメートル

         高知県の中西部、四国山地の中山間地帯、柳瀬川・春日川が流れる盆地に市街地が形成されている。

行政と住民が1つにまとまり「量」から「質」へ協働のまちづくりを進め、「住み良いまち」「住みたいまち」「文教のまち」としての基礎が築かれている。

対応者:佐川町議会議長   片 岡  晶  氏

佐川町教育長    藤 田 富 起 氏

    佐川町議会事務局長 田 村 泰 富 氏

 

コンビニエンスホール「桜座」の運営

 

(事業の目的)すべてが住民のためのホール、利用者のためのホール。

@主役は人々(桜座は脇役)

A街のリビングルーム

Bコンビニエンス・ホール

利用者の使い勝手に配慮した、ホールのコンビをめざす

練習室はカードキーを使った深夜12時までのコンビニ営業を行う。

C徹底的に多目的

 可動席400席、スクリーンを備えたホールは、コンサート・演劇・講演・上映会・展示会など様々な利用が可能。

 

Dホールはサービス産業

 親子席、ラウンジテラス

ボランティア制度

 音響・照明・舞台操作などの技術業務をボランティアスタッフの善意で支えられてる。

 

協力団体

 

自主文化事業、劇団創設事業、文化教室事業、桜座CLUB支援事業

 

3・今後の課題と展望

桜座の課題は、直営で行っているホールの運営を今後、時流である指定管理者制度を使って運営することだと考えているが、せっかく現在あるまちのボランティア(善意での運営)を壊してしまうものにならないかを心配していた。

また、自主事業の可動率向上について課題があるように感じた。

北見市での活用方法としては、練習室をカードキーによる深夜貸し出しなど、夜間そして深夜の公民館の利用促進に活用できないかを考えた。

報告者:桜田 真人

 

視察項目2、各務原市 まちの概要について

      行財政構造改革「包括的アウトソーシング」について

 

1・視察日時  2006年10月4日(水)

2・視察内容

岐阜県「各務原市」 人口14万9千人、

          面積87,77平方キロメートル

          岐阜県南部、濃尾平野の北部に位置する。2004年11月に川島町と合併。航空自衛隊岐阜基地などがある。

 

対応者:議会事務局長      金 武  久  氏

    情報推進課長      五 島 次 郎 氏

    情報システム再構築室長 今 西 幹 男 氏

行財政構造改革「包括的アウトソーシング事業」の有効性

 

(事業の目的) より質の高い行政サービスを実現するため

 市役所内のITを先進的に推し進める。そのコンセプトは

 組織全体の「全体最適」の観点からシステムの再構築。

[市民サービスの向上:総合窓口、ワンストップサービス(事務の改善・事務の削減)]

 

 

(1)自治体経営に関する基本的な考え方

多くの地方自治体は双子の歳入減(税収減・交付金や国庫負担金の減)という厳しい壁に直面し、保育・教育、高齢者福祉、未来への基盤投資の三分野への需要増という時代に突入した。

今視察地、岐阜県各務ヶ原市は、歳入減と歳出増の差額20億円あまりを市民サービス向上しながら、行財政構造改革を推し進める「カイゼン運動」を市長の強力なリーダーシップで推し進めてきた。具体的にはISO9001・14001の全庁承認同時取得による「継続的カイゼン運動」を行い、決め手として仕事のスピード、ややもすれば公務員に欠けがちなコスト意識と仕事のスピードにおいて民間並みのマンパワーをレベルアップする「全職員パワーアップ運動」(職員の意識改革)を展開した。

国による地方公共団体の護送船団方式の崩壊、地方分権時代の厳しさ、三位一体改革のもつ意味、本当の都市間競争時代への突入などを直視し、それに耐え得る自らの創意工夫を基に市役所全体で自立と自己責任を確立した21世紀型自治体つくりを行ったいることが、我々にも伝わる行政視察となった。

 

(2)・包括的アウトソーシング事業実施に至った背景と経緯

昭和54年に導入したホストコンピューターは職員が開発し運用してきた。27年を経過するホストコンピューターのリースアップ(H17年12月)を契機に、今後の情報システムのあり方について見直しを行ったことが包括的アウトソーシング事業のきっかけとなった。

「個別最適化」から「全体最適化」へ

全体最適化という視点を持ち込んだ包括的アウトソーシングは、全体的な視野から情報の共有化を行い、効率的に各システムの最適化を行いながら開発を行った。職員のパソコンやネットワークまでも視野に入れた運用・維持管理、ヘルプデスク、コンサルティングなどのサービスも一元調達することを方針とした。

(ホストコンピューターは、岐阜県大垣市のセンターへ)

 

(3)アウトソーシング事業の特徴(独自性)

業務の標準化、システム開発にあたっては業務の標準化に資する標準パッケージシステムを基本とし、カスタマイズは極力排除し開発費の削減を図るとともに「システムと同時に運用も調達する」コンセプトで行った。

 

パッケージシステムの選定、パッケージ選定に当たっては「全体最適化」を実現するため、思い切ってパッケージ選定もアウトソーサに任せる方法をとった。

 

(4)事業推進における問題点と解決策

・システム異動のスケジュール

・職員の意識改革

・推進体制(情報システム再構築室の設置)

 

(5)行政コスト削減や行政サービス向上

・行財政改革の成果

・市民サービスの向上

・事業改善の効果

@庶務事業の見直し A無駄な事務の排除 B税収の向上

・ヘルプデスク、コンサルティングの効果

 

 

3・今後の課題と展望

・帳票出力サービスの可能性

 年間2,400時間に及ぶ職員の帳票出力に要する人的経費の削減が可能になった。

 

・アウトソーシング後の検討

アウトソーシングの契約期間は、5年間だがその後、アウトソーサーが交代した場合でもそれに伴う移行作業の支援を義務つけている。アウトソーシング期間ごとのサイクルでその都度新たな情報システムの見直しは必要と考えている。

 

北見市も現在プロポザール方式でシステムの大幅見直しを検討し始めている。

ぜひ、市民サービス向上と行財政構造改革を目標に各務原市の成功事例をさらに研究して取り組むべきだと考えた。 

報告者:桜田 真人

 

 

 

視察項目3、大野町 まちの概要について

      美しいまちづくり条例の概要

(1)       ポイ捨てと、ペットの糞害防止について

「総合町民センター」(左端)中川議長、井上保子副議長 (左端)杉山茂町長

美しいまちづくり条例の概要

1、        まちの概要について

大野町は北見市常呂自治区に明治30年に岐阜県美濃地方の大災害より新天地を常呂に求め入植したことによる友好関係を築き上げ平成1010月に友好町の提携調印がなされました。大野町は根尾川と揖斐川に囲まれた三角形の面積34ku、人口24528人、世帯数7253世帯で予算規模約99億円であります。

2−1、「美しいまちづくり条例」について

  大野町内でのポイ捨てによる空き缶等の散乱が目立ち始め、またペットによる糞害や空き地などの雑草の繁茂など生活環境の悪化について町民の苦情が多いの受け、平成15年に環境基本条例が制定され不法投棄監視員が発足しシルバー人材センターに委嘱され実施されてきたが、ポイ捨てなど住民に密接な環境美化の更なる意識高揚をし、良好な生活環境を確保し快適な美しいまちづくりを推進することを目的に「ポイ捨て防止」、「ペットの糞害一掃」、「雑草の繁茂抑制」を目指し条例制定が検討された。

2−2、条例化するにあたり

  住民への一層の啓蒙を図る意味合いで罰金規定を盛り込むことを検討し、上級官庁に相談したところ検察局との協議が必要であり、検察局との協議においては罰金規定については非常に難色が示され、この部分は担当者が一番苦労したところであり結果として条例の違反者に書面で「指導及び助言」し正当な理由なく命令に従わないときに始めて罰則として3万円以下の過料として盛り込まれた。

2−3、条例の内容および実施状況

  美しいまちづくり条例として「住民の責務」、「事業者の責務」、「土地所有者等の責務」、「飼い主の責務」が条文化され、「ポイ捨ての禁止等」において、住民等は公共の場所においてポイ捨てをしてはならない。自動販売機により飲料を販売する者は、規則で定めるところによりその販売する場所に回収容器を設け、これを適正に管理しなければならない。公共の場所において印刷物等を配布した者又は催しを行った場所に散乱している空き缶等を回収しなければならない。

  「飼い主の遵守事項」では、飼い主は飼い犬等の糞を処理するための用具を携帯するなどし、飼い犬等が公共の場所で糞をしたときはただちに回収しなければならない。

  上記の様な内容で平成1811日から施行され現在10ヶ月が経過しているが罰則が適用された者もなく、勧告書・命令書の発動もなく、住民に浸透している兆候とし6地区ある自治区で区長名で美しいまちづくり条例の周知回覧板を自主的に廻し住民相互で快適なまちづくりが推進しはじめられています。

2−4、北見市として

  生活環境向上においては、ポイ捨て、ペットの糞害は避けては通れぬところです。近所同士でなかなか顔を突き合わせて飼い犬の注意やごみ投げの直接的な抗議がしにくいところであり、その分町内会の役員さんへの負担も増しているところであります。

  大野町での取り組みは、一歩踏み込み強制力を持たせマナー・エチケットの遵守を呼びかけるものでありました。見た目には「罰金」という強硬手段が盛りこめられ手厳しい監視状況下にあるものなのか視察研修させていただきましたが、罰金を取ることが目的ではなく住民の環境美化に対する意識高揚であることがよくわかりました。

  当市においても良好な地域コミュニティを醸成してゆくには手段として罰金を盛り込んだ条例の制定も必要なときも来るのか、来る前に環境美化の更なる啓蒙実践が望まれます。                報告者:中崎 孝俊

視察項目4、丸森町  まちの概要について

      グリーンツーリズムの取組みについて

(1)       丸森町農業創造センターについての概要

(2)       自然と農業を守る連絡会議の内容について

町長室において(左)宍戸議長(右)渡辺町長

不動尊クライムガルテン

1棟、年間使用料36万円・1区画300u)
不動尊クライムガルテンに隣接し新築した町長宅 ,中山間事業での施設整備「大内活性化センター」
地域のおかあさん・おとうさんが運営  「大内活性化センター」

  

グリーンツーリズムの取組みについて

1、            まちの概要について

丸森町は宮城県の最南端に位置し、仙台市から約50kmに位置し福島県相馬市に隣接している。

町の中央を阿武隈川が貫通し阿武隈川舟運の中継地として栄えてきた。

町の面積273kuのうち73%が林野である。優れた自然景観を擁する阿武隈川やその支流流域には、貴重な植生群や奇岩等があり、町内の4地域が県立自然公園に指定されている。

人口17868人、世帯数4769世帯、予算規模約67億円であります。

2−1、グリーンツーリズム推進計画の目的

  都市部において失いがちな「ゆとり」や「やすらぎ」を求めて豊かな自然の残る農山

  村漁村を訪ねる人々が増加しています。

  丸森町においても「滞在型市民農園(クラインガルテン)」、「日曜農学校」、「棚田保全援助隊」などの体験に多くの都市住民が参加し、また、農産直売所・林間レストランでの地元の人々との交流を通して心に「ゆとり」を取り戻し帰って行かれます。

  さらに、「団塊の世代」と呼ばれる大量の方々の退職を間近に控え、ますます農山村漁村への回帰・移住が増えることが予想されます。

  他地域からの就農新規参入や退職後の移住の動きが活発になり、積極的に地域活動に参加し地域に溶け込もうという方が多く、そのおかげで地域の活力が出始めた地区もでてきました。

  これまでは、個々の実践者が個々のやり方でグリーン・ツーリズムを実践してきましたが、実践者同士の横のつながりが少なく、結果として全体のバランスを欠き中途半端な印象が強くなっています。丸森町特有の中山間地としての豊かな自然資源を活用した「地域体験型」グリーン・ツーリズム事業を展開し、交流人口の拡大と地域産業の振興を図るため、これまでの実践事例を尊重し町全体としてのバランスのとれた地域の活性化を目指しています。

2−2、丸森型グリーン・ツーリズム

1)        住民主体による推進

  地域住民・地元に住むものにとってのグリーン・ツーリズムとは?

ア)        自分たちの住んでいる地域の価値・宝(自然・文化・知恵)を掘り起こすこと。(地元学)

イ)        その宝を皆で共有すること。(外も大事だが内ももっと大事)

ウ)        個人ひては地域が活性化すること。(豊かになる)

    住民自ら楽しくなければ、都市住民の方々にも楽しんではいただけない。

2)        丸森らしい

   「自分たちの住む地区を自分達の手で良くしよう」とする活動がグリーン・ツーリズムも同様に、自分たちの地区を理解し、できる事を実施し、皆で楽しむ事により地域の振興・活性化が図れるものと考えます。

3)        都市住民との心の交流

  都市住民との交流が始まったとしても、心の通わない上辺だけの交流では「それきり」で終了してしまいます。ほんの小さな事でも心をこめて「おもてなし」をすることによって長い交流が生まれるものと確信しています。

ア)        「学びあいの交流」都市住民の要望と地域住民の橋渡し役として各種知識をもった人材が必要になってきます。その人材を積極的に育成し、グリーン・ツーリズム全般の指導者として活躍できるよう支援して行きます。(インストラクター・コーディネーターの育成、地区指導者の育成、接客レベルの向上)

2−3、グリーン・ツーリズムの効果

  平らがないところで、知恵を絞り入り込み観光客が人口の2030万人を越えていることは、通過型と言って落胆している当市からは想像ができない楽天的で人なっこい性格、土地柄が生んだ産物ではないかとかんじました。道路幅3mにも満たない県道が丸森町へのアクセス道路であり、町道の道路幅は2.5m前後しかなくそれが中心部より八方の八地区に拡がっているそれぞれが孤立した集落を形成している中で、地域活動・グリーン・ツーリズム実践団体が16団体あり、おっ止まりの地まで観光客が押し寄せ休日には車がすれ違えないほど混雑しているそうです。

  町長自ら「滞在型市民農園(クラインガルテン)」に隣接し住宅を移築するほどグリーン・ツーリズムにかける意気込みをかんじました。役場退職者に「そば打ち」の修行のため2年間町で支援し現在筆甫地区で離農家屋を活用し営業とそば打ち体験施設を運営しています。また、林業経営者が道の一番はずれで小洒落なレストランを経営したりと、町民が商売を楽しんでいました。町長がこのような地形なので野菜でもロットでの注文は難しいが品質では負けません。と言われていたこととドーム型のゲートボール場をお年寄りにと建設しましたが、直売所が各地区に出来始めたらゲームをする人がいなくなり畑で野菜を作り毎日直売所にお年寄りが来るようになりました。ゲートボール場は今はキャンプなどで訪れる方の雨天バーべキュウコーナーになっていますよと言っていました。働く場所の提供が医療費の軽減にもつながり、小額ではありますが儲けることが一石二鳥より効果を上げていました。

    

報告者:中崎 孝俊



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